現在、高校生以下の生徒を対象とする次の6つのサイエンスオリンピックがあります(そのうちのいくつかはUNESCOの提唱で始まりました)。
このうち、国際情報オリンピック(International Olympiad in Informatics, IOI)は1989年にブルガリアで第1回が開催されて以来、2006年のメキシコ大会で18回を数えます。
IOIの目的は、IOIの規約に
The main objectives to be accomplished by the IOI are:
競技は個人選で、1日5時間で3問を解くことを計2日行ないます。
与えられた問題を解くためにアルゴリズムを考え、それに基づいてプログラムを書き、実際にコンピュータ上で実行させて出力した結果の正しさを競います(プログラムを書かない問題が出題されることも、アルゴリズムの効率の良し悪しにより相対的に評価される問題が出題されることもあります)。使用メモリ量および実行時間に厳しい制限があり、思いつくままに書いたプログラムでは時間内に答が出ないような問題がほとんどであり、良いアルゴリズムを設計するための高い数理的能力がプログラミング技能以上に求められています。
実際、
IOIの規約では「Informatics (情報学)」のスコープが次のように定められています:
In the scope of the IOI, the concept "Informatics" means the domain that is also known as computer science, computing science and information technology, but not the domain computer engineering.
使用できるプログラミング言語は、2005年度までは C/C++, Pascal だけでした(それ以前は、BASIC や Logo が使えた時期もありました)。2006年度からは C/C++, Java だけになることが決まっていましたが、2006年も結局、C/C++, Pascal だけでした。
過去の開催国と将来の開催予定国
| 回数 | 年 度 | 開 催 国 | 都 市 | 参加国数 | 日 本 の 参 加 |
| 1 | 1989.5.16-19 | ブルガリア | プラベツ (Pravetz) | 13 | |
| 2 | 1990.7.15-21 | ベラルーシ(ソ連) | ミンスク (Minsk) | 25 | |
| 3 | 1991.5.19-25 | ギリシャ | アテネ (Athens) | 26 | |
| 4 | 1992.7.11-21 | ドイツ | ボン (Bonn) | 51 | |
| 5 | 1993.10.16-25 | アルゼンチン | メンドーサ (Mendoza) | 43 | オブザーバー派遣 |
| 6 | 1994.7.3-10 | スウェーデン | ハニンゲ (Haninge) | 49 | 選手2名派遣。銀メダル2 |
| 7 | 1995.6.26-7.3 | オランダ | アイントホーヘン (Eindhoven) | 51 | 選手2名派遣。金メダル1、銅メダル1 |
| 8 | 1996.7.25-8.2 | ハンガリー | ヴェツプレム (Veszprem) | 57 | 選手2名派遣 |
| 9 | 1997.11.30-12.7 | 南アフリカ | ケープタウン (Cape Town) | 63 | |
| 10 | 1998.9.5-12 | ポルトガル | セツバル(Setubal) | 68 | |
| 11 | 1999.10.9-16 | トルコ | アンタリヤベレク (Antalya-Belek) | 65 | |
| 12 | 2000.9.23-30 | 中国 | 北京 (Beijing) | 72 | |
| 13 | 2001.7.14-21 | フィンランド | タンペール (Tampere) | 74 | |
| 14 | 2002.8.18-25 | 韓国 | (Yong-In) | 78? | |
| 15 | 2003.8.16-23 | アメリカ | ウィスコンシン大学 (Wisconsin) | 69 | |
| 16 | 2004.9.11-18 | ギリシャ | アテネ (Athens) | 81 | |
| 17 | 2005.8.18-25 | ポーランド | ノーヴィソーンジ (Nowy Sanz) | 72 | オブザーバー派遣 |
| 18 | 2006.8.13-20 | メキシコ | メリダ (Merida) | 76 | 選手4名派遣。金メダル2、銅メダル1 |
| 19 | 2007.8.15-22 | クロアチア | ザグレブ (Zagreb) | 76 | 選手4名派遣。金メダル1、銀メダル1、銅メダル1 |
| 20 | 2008 | エジプト | |||
| 21 | 2009 | ブルガリア | |||
| 22 | 2010 | カナダ | |||
| 23 | 2011 | タイ |
2005年 IOI ポーランド大会参加(選手派遣)国
Albania, Argentina, Armenia, Australia, Austria, Azerbaijan, Belarus, Bosnia and Herzegovina, Brazil, Bulgaria, Canada, China, Chinese Taipei, Colombia, Croatia, Cuba, Cyprus, Czech Republic, Denmark, Egypt, Estonia, Finland, France, FYR of Macedonia, Georgia, Germany, Great Britain, Greece, Hong Kong China, Hungary, India, Indonesia, Iran, Ireland, Israel, Italy, Kazakhstan, Korea, Republic of Kuwait, Kyrgyzstan, Latvia, Lithuania, Luxembourg, Macau China, Mexico, Moldova, Mongolia, Netherlands, Norway, Poland, Portugal, Romania, Russia, Serbia and Montenegro, Singapore, Slovak Republic, Slovenia, South Africa, Spain, Sri Lanka, Sweden, Switzerland, Syria, Thailand, Turkey, Turkmenistan, Ukraine, United Arab Emirates, United States, Vietnam.
日本情報オリンピック(Japanese Olympiad in Informatics, JOI)は、日本の高校生以下の生徒の中から情報科学的な能力の豊かな生徒を見出し、その才能の育成を助けるとともに、国際情報オリンピックに日本代表選手として派遣するために、特定非営利活動法人 情報オリンピック日本委員会(略称:IOI日本委員会)が主催している事業です。活動母体であるIOI日本委員会は、この事業を軸としつつ、それにとどまらず、数理情報科学に関する調査、研究、普及、啓発活動を行ない、日本の将来にとって必要不可欠である情報産業を支える人材養成に寄与する活動を行なっています。
現在のIOI日本委員会の前身は、(財)数学オリンピック財団の協力の下に1993年に設立されたIOI日本委員会です。同委員会は1994年から1997年までの4年間、IOI国内予選(JOI)を開催し、1996年までの3年間に延べ6名の選手をIOIへ派遣し、金メダル1、銀メダル2、銅メダル1を獲得しましたが、バブル崩壊の影響で1997年以降休止状態にありましたが、2005年から独立行政法人科学技術振興機構の支援を受けて活動を再開しました。
(a)日本情報オリンピックの選抜方式
2007年度(JOI2007-2008)は以下の日程で選抜試験を行なう予定です。
| 予選 | 日 時 | 2007年12月16日 (日) 13:00〜16:00(3時間) |
| 試験方法 | 自宅等でプログラムを作り、ソースファイルと実行結果をウェブから提出 | |
| 本選 | 日 時 | 2008年2月10日(日) 13:00〜17:00 (4時間) |
| 試験方法 | 予選合格者(約35名)のみ受験可。コンピュータを使って解答を作成 | |
| 会 場 | 国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区) | |
| 合宿 | 日 時 | 2008年3月19日〜25日 |
| 選抜方法 | 本選合格者(約10名)のみ参加可。講義とIOI本番並みの試験による研修 | |
| 会 場 | 国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区) | |
| この合宿で日本代表選手(4名)を決定する | ||
(b)試験問題例
IOI 2005ポーランド大会の問題6問のうち1問だけを例として示します。日本情報オリンピックの予選や本選の問題には、このレベル(よりやや易しい)問題が含まれています。
2005年度の場合、使用コンピュータは Intel Celeron 1.1 GHz (RAM 256MB,256kB cache)でした。
競技第2日の3問題のうちの1つ (メモリ使用制限:32MB.実行時間制限1秒)
Byteland王国の国土のほとんどは森と河川で覆われている.小さな川は合流してより大きな川となり,それらがまた合流して,ついにはすべての川が合流して1つの大河となってBytetown町近くの海に流れ込んでいる.
Bytelandにはn個の伐採業の村があり,それらの村々のどれも川の近くにある.Bytetown町には1つの大きな製材所があり,王国で伐採された木材すべてを加工している.木材は村々から筏を組んで川下のBytetown町の製材所に送られている.木材の筏による輸送コストが大きいため,Bytelandの王様は村々のうちのどこかk箇所に製材所を新たに建設することを決めた.それによって,木材はBytetown町まで筏によって輸送する必要がなくなり,川下の最も近い製材所で加工することができるようになる.もちろん,製材所がある村の近くで伐採された木材を川下へ輸送する必要はない.Bytelandの川はどれも分流していないことを注意しておきたい.したがって,どの村にとっても,自分の村からBytetownまで川を下る道筋は一意的である.
王様の主計官は各村で毎年どれだけの木材が伐採されているかを計算した.毎年の筏による輸送費用の総計を最小にするにはどこに製材所を建設したらよいかを決定したい.筏による輸送費用は,1本の木材を1キロメートル輸送するのに1セントかかる.
次のことを行なうプログラムを書け:
(c)情報オリンピック日本委員会の概要
| 種 別 | 特定非営利活動法人 | ||||||||||||||||||||||||
| 住 所 | 160-0022 東京都新宿区新宿7−26−37 グランドメゾン戸山2階2D号室 | ||||||||||||||||||||||||
| 電 話 | 03-5272-9794 | ||||||||||||||||||||||||
| F A X | 03-5272-9791 | ||||||||||||||||||||||||
| ウェブサイト | http://www.ioi-jp.org/ | ||||||||||||||||||||||||
| 役 員 |
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