コンテスト以外では、外国から来た有名な人たちと会うことができました(United States の Neal Wu, Croatia の Zuza などに会いました)。また、ISC として来ていた Slovakia の Misof に会い、少し話をしたり、握手をしたりしてもらえました。
今年で情報オリンピックに参加するのは今年で最後になります。情報オリンピックに参加したきっかけは、問題を解く効率的なアルゴリズムを考えることに興味を持ったことでした。情報オリンピックでは、"アルゴリズムを考える"ことと"それを実装すること"の両方が求められます。 しかし、(国際大会で上位を目指すなら別かもしれませんが、) "アルゴリズムを考える" ことが好きならば、それだけでとても楽しむとのできる大会でした。"アルゴリズムを考える" ことがとても好きな人、それに興味を持った人、などは是非参加してみてください。今後、そのような人がさらに増え、よりアルゴリズミックな大会になっていくことを願っています。また、今後も、TopCoderなどの大会でこのようなコンテストを続けていこうと思っています。
最後になりましたが、情報オリンピックを支えてくださった方々、ありがとうございました。
【試験について】 今年は問題が1日4問に増えたと知った当初はびっくりしましたが、増えたのはvery easyな問題だったのでそれは大して問題になりませんでした。例年を1〜3番、今年を0〜3番とするとき、2番に当たる問題の実装が割と軽かったこともあり、あまり大きなミスをすることもなく取れそうな部分点をそれなりに取れた感じで金を取ることが出来ました。
【観光について】 今年はなぜか開会式の日に旧市街の観光があって疲れました。Day1の翌日はプールやcartingで遊んだだけで、Day2の翌日は片道5時間以上かけて黒海に行って3時間くらい遊んだだけで、閉会式の日の午前にshoppingがありましたがそこはほとんど服屋だったのできっと大会側が観光らしい観光をしていないことに気付き開会式の日に観光を入れたのでしょう。
【国際交流について】 なんか英語話せないし何回か海外に行ったけど結局あんまり交流できなかったなあと思って萎えていたのですが、なんか今年はいきなり韓国チームの人たちが部屋にやってきたのでたぶん交流と呼べそうなことをすることができました。
ブルガリアについては、ヨーグルトと丘(Hill)が印象に残りました。行く前はどんな国かあまりわかっていなかったのですが、閉会式を古代の劇場(?)で行うなどの点で特徴的だなと感じました。 泊まったのはコンテスト会場にも近いホテルで、概ね快適でした。 国際交流は今までよりも積極的にできた気がします。IMOで出会った人やTopCoderなどでオンラインでは知り合っていた人など、それに加えて、(大会のニュースレターに日本チームの話題がよく掲載されたためなのか)現地のガイド、といった人たちに話しかけられることが多かったです。 また、韓国チームが自分たちの部屋に大量のお土産とともにやってくるというイベントが発生しました。その後もよく話したり、最後の夜にはぷよぷよで対戦したりと、とても仲良くなれたと思います。
IOIに参加して、コンテストや交流と、選手の側から楽しめる部分は十分楽しみきれました。 役員・チューターの皆さん、IOI運営に関わった方々、どうもありがとうございました。
試験は、1日目は自分でも非常に満足のいく出来だったのですが、2日目は延々とMechoのバグ取りに追われたあげく、結局試験が終了するまでバグが取りきれず、惨々たるものとなってしまいました。落ち着いてやれば銀は確実に取れたと思うので残念ですが、目標としていた銅メダルは取れたので満足しています。今後はこのようなバグをなるべく出さないように精進したいです。 国際交流は、韓国の方たちと非常に親しくなったことが印象に残っています。なかなか英語が通じず、もどかしい場面もありましたが、自分以上にプログラミングの得意な方たちと話をしたりゲームで遊んだりするのは大変貴重な経験でした。
最後に、このような機会を与えてくださった情報オリンピック日本委員会の方々、ありがとうございました。
今回の IOI 2009 での日本選手は,保坂君と滝聞君が金メダル,副島君が銀メダル,平野君が銅メダルと今年も全員がメダルを獲得しました.選手の皆さん,おめでとうございます.そしてお疲れ様でした.ご存じのように IOI は個人戦ですので公式の国別順位というのはありませんが,メダル数によると6位タイ,選手の合計点によると3位とこれまで一番の好成績のでした.特に,保坂君は全体で2位とすばらしい成績でした.これから情報オリンピックに参加しようという日本の中高生の皆さんに,とても良い刺激になったのではないでしょうか.
今回,このような好成績を収めることができたのは,選手の皆さんの頑張りに他なりません.それに加えて,春の選手選考合宿終了後から直前合宿のまでの間に都合3回強化を兼ねた競技に参加してもらったことや(個人的にもっと多くの競技に参加した選手もいたと思いますが),直前合宿で副団長・随行役員の皆さんが IOI で出題される課題を解答するのに必要な高度なデータ構造などの知識を的確に教授してくれたことなども要因にあげることができるでしょう.役員の皆さんや各種競技を支えて下さった科学委員会の皆さんに感謝したいと思います.また,この事業をサポートしてくださる関係各位に感謝申し上げるとともに,これからも才能豊かな若い人たちが国際大会で実力を試し諸外国の同じような若者と交流が持てるよう,引き続きご支援を賜りますようお願い申 し上げます.
今年から課題が1競技日4問に増えました.増えた1問の難易度はそれほど高くなく,また,競技中にすべての採点用入力データ(テストケース)に対する正誤が与えられます.つまり,上位者は,この課題を短時間で正解し,残りの時間で3つの課題に取り組まないとならず,そういう意味でさらにタフになったように思います.ただ,参加国80カ国に増えていますので,様々なレベルの選手に対応するため,IOI としては適切な判断だと思われます.今大会の最難問は競技日1の「弓術大会(Archery)」という課題でした.ISC(国際科学委員会)は,他の3問を2時間解き,この課題に3時間かけることを想定していたとのことです.実際には,上位の選手でさえ,「雇用 (Hiring)」を解くのに ISC の予想よりも時間がかかり「弓術大会」に十分な時間がかけられなかったようです.競技日2で一番難しかったのは「地域 (Regions)」でした.最高点は,ベラルーシの Henadzi Karatkevich 君の 743 点で,保坂君の 729 点がそれに続き,第3位の得点は中国の YiHan Gao 君と ZiChao Qi 君の 721 点と上位は接戦でした.ちなみに,金メダルは 616 点以上,銀メダルは 490 点以上,銅メダルは 399 点以上でした.
昨年のエジプト大会では随行役員として同行した渡部正樹氏が提案した課題が出題されましたが,今年も今城健太郎氏が提案した課題が short list (課題候補リスト) に採用されました.今年は記念大会ということで現地科学委員会から今城氏が大会に招待されていました.残念ながら競技課題には採用されませんでしたが,総会で今城氏の名前が大きくアナウンスされました.
選手・随行役員が宿泊したホテルと競技会場・開会式会場は徒歩5分の距離,選手・随行員が宿泊したホテルと団長達が宿泊し総会などの会議が開催されたホテルは徒歩10分の距離と近く,また,治安も良いため移動も容易でした.閉会式会場は上述のように旧市街のローマ時代の遺跡で,そちらにも徒歩で移動し20分ほどかかりましたが,1回のことですので問題にはなりません.開会式にはブルガリア大統領がご出席されてました.このことからも,ブルガリアの力の入れようが窺い知れますが,開会式や閉会式において過度の演出はなく適切なものでした.競技や評価,その他の会議もとてもスムーズに実施されました.通常は競技日の間にもエクスカージョン(観光)があるのですが,今年はプールに行ったりスポーツしたりと選手も疲れずにすんだようです.(それでも 疲れると思った場合は,ホテルで休むこともできました.)競技終了後のエクスカージョンは,黒海のビーチまででかけました.プロブディブからそのビーチまでは 300km 以上離れており,バスで片道5時間以上かかり,さすがに疲れましたが,とても良いビーチで,また,黒海に行く機会もそうないということで,選手達も喜んでいたようです.このように,今回の IOI 2009 ブルガリア大会は,これまで参加した中で一番運営がしっかりとしていました.
選手達は,競技で活躍したばかりでなく他国の選手や現地のガイドなどとも交流を深めていました.特に,韓国の選手とはかなり仲が良くなったようで,閉会式後は韓国チームの部屋で夜遅くまで一緒に遊んだそうです.選手の皆さんには,この大会の有意義な経験を活かした今後もますます活躍してほしいと思います.では,今大会で大活躍した選手に続く中高生のみなさんのチャレンジをお待ちしています.
私が副団長としてIOIに参加したのは,メキシコ大会,クロアチア大会に続いて3回目です.その間,IOIの競技のレベルは,どんどん上がってきていると感じます.おそらく,これは,参加各国がこれまで以上に情報科学教育に力を入れるようになってきたことの現れでしょう.今年から1日あたり4問(2日間で合計8問)の問題が出題されるようになりました.その中には「弓術大会」のような超難問もありました.IOIで活躍するには,今まで以上に,高度な数理的思考力・発想力,プログラミングのスピード・正確性が必要です.そうした過酷な環境の中でも,選手の皆さんは,持てる力を発揮して,よくがんばってくれたと思います.
ブルガリアのスケジュールは過酷でした.深夜までディナーがあった翌日,朝4時半のバスに乗って片道5時間以上もかけて黒海のリゾートビーチに連れて行かれたこともありました(バスの中から見たブルガリアの太陽は朝日も夕日も綺麗でした).競技前日の問題選定会議(GA会議)が夜10時になってようやく始まり,翻訳が終わったのは朝5時を過ぎていたこともありました.疲労・睡魔と戦いながら難問を翻訳するのは辛い作業でしたが,幸いなことに大きな翻訳ミスもなく(選手の実力が私たちのミスを補ってくれたのかもしれませんが),選手の活躍を陰ながらサポートできたと思います.
今回の活躍で,代表選手の皆さんに世界に通用する実力があることが証明されました.その一方で,世界は広く,上には上がいるということを実感した選手もいたことでしょう.他国の代表選手との交流を通して,世界の実力を目の当たりにできるのも,国際大会であるIOIの醍醐味だと思います.今後,選手の皆さんが,今回の活躍を糧にして,既成の枠に留まらずに世界中で活躍してくれることを期待したいと思います.また,今回の活躍に刺激を受けて,来年以降も,多くの高校生・高専生が情報オリンピックに挑戦してくれることを楽しみにしています.
ところで,皆さんは,ブルガリアと言うと何を思い浮かべますか?『ヨーグルト』と答える人が多いのではないでしょうか.私は,蜂蜜を入れたり,フルーツと一緒にしながら,毎日(毎食?)のように本場のヨーグルトを食べてきました.ブルガリアは日本と違い暑く乾燥した気候でしたが,ヨーグルトのおかげで(?)体調を崩すこともなく無事にIOIを終えることができました.また,ブルガリアはバラの香料・オイルでも世界的に有名です(航空機内持ち込み制限のため,おみやげに買って帰ることができなかったのは残念でしたが).閉会式はローマ時代の遺跡(円形劇場)で行われました.他国の文化に触れることができるのも,また,IOIの醍醐味です.
・ブルガリアについて 私はヨーロッパの国に行った経験がありませんでした。初日の観光で古い町並みを訪れた際には、石畳の道など、風景が新鮮でした。また、泊ったホテルも部屋や食事がそれなりによかったです。黒海を訪れた際には、片道5時間の長い道のりで大変でした。
・問題について 今年から問題数が3問から4問に増えたことはあまり良くないと思っていますが、それを除くと、今年も非常に質の良い問題が揃っていたと思います。トップ集団を含め、選手たちの得点にちゃんと差がついており、ちょうど良い難易度の設定になっていたと思われます。
・結果について 今年の選手たちは非常に実力が高いことがよく分かっていたので、保坂君の2位をはじめとし、期待通り良い結果を残してくれて良かったです。
・今後について 今年の選手たちは全員高校3年生なので、来年は新たに4人が確実に選手となれます。次の情報オリンピックに出場できる人たちは、是非このチャンスを狙って頑張って欲しいと思います。
観光といえば,街の建物や道の配色が整っていて美しいOld townが素晴らしかったです. 黒海も楽しかったですが,行き帰りがものすごく疲れてしまいました. 他にはプールで一瞬浮き輪がコースについていない状態になるスライダーに乗ったり,閉会式で花火を近距離で打ち上げられたりと普段は得られない経験ができました.
翻訳をしていたり,翻訳の後にばてていたり,選手を激写していたりとなかなか外国の選手・随行員と交流できなかったのですが,Poland,Romaniaの選手と囲碁を打ったのが印象に残っています. 話によると,その2人は話していて偶然いずれも囲碁をしていることを知ったらしく,そのうち1人が "Informatics changed my life, and also Go changed my life." というようなことを言ってました.僕もこのIOIがよい経験となっているのだと思います.
素晴らしい経験をさせて頂き,ありがとうございました.
試験前日の翻訳作業は思っていたよりも大変でした。翻訳が楽な言語の国は次々と翻訳ルームを後にしていく中、僕たちは夜が明けるまで翻訳作業にいそしみました。英語と日本語の言語間の距離の遠さを実感しました。
観光については、黒海のビーチで、砂の中に埋まって「生ける彫像」ごっこをしていたら、IOI公式のビデオカメラに撮影されたのがもっとも印象的でした。 大会期間中、日本選手たちが他国の選手とそれほど積極的には交流できていなさそうだった(人のことは言えませんが…)のがやや残念でしたが、最終日に韓国選手団との「ぷよぷよ」対決が実現したのは嬉しかったです。日本選手たちは彼らを"smash them all"しました。
試験では日本選手たちは良く頑張ったと思います。平野君は実力を出し切れていれば銀メダル以上を間違いなく取れていたと思います。 選手たちのサポート役として、この大会に関わることができたことを嬉しく思っています。